バイオリンの弦の種類について知っておこう!

バイオリンはおよそ400年ほど昔からほとんど形が変わっていない楽器です。そのシンプルな構造ゆえに弦の役割はとても大きく、使う弦によってがらりと音色が変わるのもまた魅力的ですね。

そんなバイオリンの弦についてぜひ知っておきたいことをご紹介します。

バイオリンの弦の種類がたくさんある理由

なぜいろいろな種類の弦が作られるようになったのでしょうか?それはバイオリンと西洋音楽の歴史にも関わってきます。

もともとバイオリンが今の形に落ち着いたのがほぼ400年ほど昔のことです。多くの変化をとげたバイオリンは、シンプルな木の箱に指板をつけ弦を張って駒を立て、弓を使って演奏する形で完成しました。

この時代は身近にある材料で製作しており、バイオリンの弦は羊の腸を加工したガット弦を使っていました。

このガット弦の時代は非常に長く続き、その間にバイオリンは古いスタイル(バロック)から、今のスタイル(モダン)へと進化していきます。

ボディの木の箱はそのままですが、演奏技術の発達により指板が長くなり、バイオリンには大きな音量が求められるようになります。大きなホールで遠くまで聞こえる音を出すために、弓は張力を増した強い棹(スティック)が使われるようになり、弦もガット弦ながら張力が強く太いものが張られるようになりました。

そして20世紀に入りスチール弦が開発され、さらにナイロン弦も作られるようになったのです。

バイオリンの弦の種類をご紹介!

ではさっそく弦の種類をご紹介します。

ガット弦

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昔から愛されているガット弦は、羊の腸から強い繊維を取り出してより合わせて作った弦です。現在ではその弦を芯にして、まわりにアルミなどの巻線でカバーしたものもガット弦と総称して呼んでいます。

巻線のない裸ガット弦は、バロックバイオリンなどの古楽器で使われています。

天然素材で作った弦なので、温度や湿度の差に非常に敏感で、調弦にもやや手こずります。しかし古来から愛される音色はやはりバイオリンの魅力を最大限に表現することができ、演奏方法も基本に忠実なボーイングを求められることでしょう。バイオリンを弾くなら一度は使ってみたい弦です。

スチール弦

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文字通り弦の芯材に金属(鉄)を使った弦です。細く強く伸ばした弦にアルミの巻線を巻いた弦や、E線はスチールの芯材をそのままに、金などでメッキを施したものが主流です。

温度や湿度の影響を受けにくく調弦が安定しています。また切れにくいため長期間の使用にも耐えることができ、学校の部活などでは大人気です。音量も出るのでオーケストラにも向いていますし、チェロのような張力を必要とする楽器はスチール弦が人気です。

ナイロン弦

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現代のバイオリン弦の主流の材質です。ナイロンと総称していますが、さまざまな合成繊維をより合わせて作っており、毎年新しい素材が登場しています。

ガット弦のやわらかい音色と豊かな響きに、スチール弦の頑丈さを兼ね備えた弦が多く、メーカーごとにさまざまな音色の個性的な弦が作られています。

調弦もあまり大きく狂うことがないですが弦によっては持ちが悪く、すぐにへたってしまう弦もあります。

弦の種類が変わるとバイオリンの音も変わる?

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もちろん変わります!劇的に変化すると言っても過言ではないでしょう。

ガット弦ならばやわらかくあたたかみのある音色で、ガット弦独特の響きがバイオリン全体に響き渡るのが実感できます。弓のコントロールや演奏方法で、さらに色彩豊かな音が表現できることでしょう。

スチール弦ではクリアな立ち上がりの良い音色と、遠くまで飛ぶ音量の大きさが楽しめます。また安定した調弦も過酷な環境では助かりますね。

ナイロン弦ではやはり独特の響きと音量を実感できます。現在販売されている弦のほとんどがナイロン弦なので、メーカーそれぞれの音色を弾きくらべるのも楽しいですね。

バイオリンのレベルによって使う弦の種類も変わるもの?

一般的にはやはりガット弦は扱いがむずかしく、初心者の方にはあまりオススメしません。調弦がひんぱんに必要になるので、それにめげてしまう方も多いです。

でもガット弦の素晴らしい音色で最初から練習をしたら、バイオリンを演奏する喜びが実感できますよ。

スチール弦は学校の部活でよく使われるので、これしか知らなかったという方も多いですね。調弦で考えると初心者向けと言えます。

ナイロン弦はオールマイティーにさまざまなレベルの方で使うことができます。

バイオリンの弦はとても高価なので、レベルというよりお財布事情で選ぶ弦が変わるという一面もあるでしょう。

バイオリンの弦にボールとループがあるのはなぜ?

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弦をよく見るとテールピース側にボールがついているものと、輪っかのループになっているものがあります。これはアジャスターを使う場合に、ボールでは入らないタイプがあるためです。

テールピースに埋め込むようにして使うフックタイプのアジャスターだと、ボールエンドの弦は使えません。テールピースの外に金具が飛び出るブリッジタイプはどちらでも使えます。

ご自分のバイオリンのテールピースをよく見てから、弦を購入してくださいね。

分数バイオリンの弦の種類は?

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分数バイオリンの弦は、いくつかのサイズで兼用できるように作られています。フルサイズの弦を張ったり、切って使うことはないようにしましょう。

小さい分数サイズだと、弦をペグに巻ききれないこともありますが、その場合は弦の先端をハサミで少しカットします。むずかしい時は先生や工房の方にお願いしてみましょう。

分数バイオリンの弦は製造しているメーカーが限られているので、使える種類が少なくなります。お店でよく確認してから購入してください。

まとめ

いかがだったでしょうか?バイオリンの弦の種類についてご紹介しました。

バイオリンの弦はその音色や響きを優先するか、調弦や値段などの利便性を取るかで、かなり選択が変わってきます。また演奏する曲の時代によっても変えてみたいですね。

ぜひいろいろ使って新しい音を探してみてください。